写真展でヘッドフォンは?

先日学生さんからとある問いを投げられました。
「センセ、写真展を見るときにヘッドフォンをしてたらダメなんですか?」と。
話を聞いてみると、とある写真展でヘッドフォンをしながら見ていたら年配の出展者と思われる方に酷く注意されたようなのです。

これ、イマドキなお話ですね。賛否の分かれる意見が出てくるでしょう。
ヘッドフォンで音楽を聴くこと自体は今に始まったものではありませんが、現在はその使い方が違います。ノイズキャンセリング機能の存在です。
ヘッドフォンの使い方として「音楽を聴くため」と「周りの雑音を弱めるため」という二つの使い方があるからです。

 

まず音楽を聴きながら誰かの写真展を見るということですが、これは個人の主観の問題だと筆者は思っています。音楽を聴きながら見ることで世界に浸ることができる方もいるかもしれません。出展者の意図からは外れた世界観になる可能性もあり、出展者からすると微妙な思いとなる可能性もありますが、これは見る人の自由だと筆者は思っています。
ただし 周りに音が少しでも漏れるようなら、周りで見ている方や出展者に迷惑となる可能性が高いので避けるべきでしょう。もし音が大きく漏れていて会場の雰囲気を壊すという理由でお叱りを受けたのなら、それは素直に受け止めるべきでしょう。

 

ただ筆者に相談に来た学生さんはそれとは異なります。
会場が「五月蠅かった」ので、音楽は流さずノイズキャンセリングを利用していただけとのことでした。つけているだけで叱られた、とのことでした。

これに関しては筆者も如何なものかと思います。
現在は上記のようにノイズキャンセリングのためにヘッドフォンをつけている人もいますので、人を注意する前に、会場環境が悪くないか、出展者の方はそっちを気にされた方が良いでしょう。

 

実は筆者も写真展会場ではヘッドフォンをつけます。
友人、知人の出展者に挨拶して「見せてもらいますね~」と言いながら耳にヘッドフォンを当ててから見て回ります。ノイズキャンセリング機能を利用するためです。
理由は「うるさい会場が多い」からです(笑)

写真展会場では作品の中身に集中したい。会場全体を利用した表現をしている写真展会場もあります。そんな中でベチャベチャ、ワーワー騒いでいる人の多いこと。
出展者の友人知人が来場して、出展者とおしゃべり。これがグループ展となると会場内はガヤガヤ状態です。筆者はうるさい会場がキライ(笑)

出展者に挨拶や会話をするのはもちろん理解します。でも、声が大きくなるようなら場外に出て話すべきだと筆者は思っています。見に来る方はその辺のマナーに疎い方もいるでしょうから、これは出展者がリードしてあげるべき事だと思っています。筆者の顧問する写真クラブのグループ展でも、メンバーにはそれを話しています。他の方が静かに見られるように、と。

そしてもう一つ。会場を見て回っている最中に声をかけてくる出展者がいます。
まだ会場を一巡してないのに近寄ってきて写真を解説し始めたり、撮影エピソードを話し始めたり、テクニックの話を始めたり・・・。「頼むから静かに見せてくれ」と、心の中で思う筆者でありました(笑)
これもヘッドフォンをつけていると寄ってこないんですね、不思議なことに。音楽を聴いていると思っているのか、自分の世界に浸っていると思っているのか・・・。
それもあって筆者はヘッドフォンをつけて写真展を見ていたりします。

 

マナーとしてヘッドフォンをつけること自体をダメとする方もおられるかもしれませんし、その意味で賛否が分かれる可能性もありますが、ヘッドフォンをしているからと、頭ごなしに叱るのはナンセンスな時代になっていると言ってよいでしょう。筆者もこれからもヘッドフォンでノイズを消しながら見るつもりです。

ちなみに、ノイズキャンセリングヘッドフォンをつけていると、声などがまったく聞こえなくなるわけではありませんが、ガヤガヤした会場内の声の響きをかなり抑える事ができますし、空調等の音はかなり減らせ、静寂とまではいきませんが比較的外的な音に邪魔されずに写真の世界に浸れますのでオススメです。もちろん会場に音楽などを表現として流している場合はそれが聞こえにくくなりますので、それは写真展ごとに判断しましょう。

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