つい先日、1月21日に 市川ソフトウェアラボラトリーから新しいビュアーソフト「Photo ExpressViewer」が発売に。
ちょっと試してみたらとても良い感じなのでご紹介。後日動画でも紹介できるといいなぁと思いながら、期間限定(2021年3月31日まで) かなり安く買えるのでWebで先行してご紹介です。
まずPhoto ExpressViewerはWindows版のみ。これが惜しい!
使ってみてとてもいいので、市川ソフトウェアラボラトリーさんにはぜひmacOS版も出して欲しい!これは冒頭に強く言っておきたい(笑)
macOS版のいいビュアーソフトがないんですよね・・・。
で、このPhoto ExpressViewer、インターフェイスや全体の構成は同社のSILKYPIXシリーズと似たもの。でもRAW現像機能などを省き、ビュアーに徹して安価に販売となったもの(と、勝手に思ってます)。定価でも税込みで2,970円、上記のキャンペーン中は1,980円とかなり安いですね。もともとSILKYPIXも安いですけどね。
これまでどうしてた?
ワタシがこれまでビュアーはどうしていたのかというと、Adobe社のBridge、Lightroom ClassicをMacでは使用し、Windowsではそれに加えて「DPEx」というかなり古い、すでに更新されていないシェアウェアを使用していました。でも、いずれも納得して使っているというよりは他にあまりいいものがないので使っていたという感じ。諏訪的にどこが引っかかっていたかというと・・・
- Adobe Bridge
Bridgeは軽快でいろいろなメーカーのRAWに対応できて便利。本来はこれだけでも良さそうなものなんだけど、致命的なのがヒストグラムの表示ができないこと。写真を絵柄でしか選べない。今時そんな仕様はナンセンスきわまりない。メーカーにも要望は出したことが何度もあるけれど、搭載の気配はなく・・・。また、時々妙に動きが重くなるのと、シグマのX3F形式も非対応。なのであんまり厳密さを求めずに、なんとなく選ぶときに使う程度。 - Adobe Lightroom Classic
イマドキはこのLightroom Classicの利用者はかなりいるはず。プロでも愛用者が多い。ワタシもガッツリ使っているが、主に大量の画像の管理に使用し、そこからセレクトするときに使用している。RAW現像はPhotoshop側のCameraRawでやることがほとんど。
Lightroom Classicは管理には便利なんだけど、いちいち読み込ませないといけないので、チャッチャとあちこちのフォルダから画像を選ぶときにはちょっと面倒。一仕事終えたらカタログを変えるかサムネイルなどを削除するのも面倒(笑) そしてこちらもシグマのX3Fには非対応。 - DPEx
これはもう説明しなくてもいいかもしれないんだけど、だいぶ前から更新が止まっているシェウェア。知人が作っていたんだけど、今なおいろいろなRAWデータを見ることができ、ヒストグラムや各種カラーモードでのプロットができるなどかなりマニアックな機能を有しています。これが現行機種に対応してくれるといいのだけれど、更新が止まっているので最新のRAWは表示できないものも多くなってきています。また、Windows版のみでmacOS版は無し。Webの支払先リンクは死んでいて、今でも購入できるのかさえ不明(笑)
ということで、これらをだましだまし使ってきました。
ハブとして使える Photo ExpressViewer
ということでPhoto ExpressViewerをちゃんと使ってみようと思ったのは、上記のような各ソフトの欠点があったためでした。
Photo ExpressViewerは、まず動きが速い!起動こそBridgeよりちょっと速いというレベルだけど、カタログサイズがある程度になっているLightroom Classicよりは断然速い。
で、見ておわかりの通り、ヒストグラムやExifなどのデータもすぐに見られ、サムネイルなどの表示パターンもいくつか選べ、2つを並べて比較などもできるようになっています。この辺はすでにSILKYPIXシリーズを出している市川ソフトウェアラボラトリーからするとお手の物でしょう。
で、使ってみて気に入ったのは、Adobeのアプリでうまく表示できないいくつかのRAWデータが見られたこと。基本がデータのプレビュー画像(正確には別の呼び方がありますが)を利用しているので、いろいろなデータが見られるとのことでした。シグマのFoveonセンサーのRAW形式であるX3Fも対応できています。マルチショットのX3Iは非対応だけど、まぁマルチショット系はメーカー独自機能でシグマのデータに限らず対応はなかなか難しいはず。また、FoveonのRAWは複数枚の画像を重ねたような構成なので、他のRAWデータよりも動作はかなり遅くなりますが、これも仕方のないところ。でも、見られる、ってことがビュアーソフトでは大切ですね。
で、Photo ExpressViewerから同社のSILKYPIXにだけしか飛べないかというと、その他のソフトを登録して、そちらに振ることができるようになっています。
ワタシの場合、ひとまずPhotoshop(CameraRaw)、SILKYPIX Developer Pro 10、SIGMA Photo Proを登録。以下のように右クリックから呼び出し、転送することができるようにしてみました。
でも、これはRAWデータを現像してTIFFとして渡すのではなく、RAWデータとしてそのまま転送できるため、各ソフトでRAW現像ができます。しかもXMPファイルを書き出しての転送やSILKYPIX用の現像パラメーターの書き出しもできるようになっているので、人によっては助かるはず。つまりAdobe社のBridgeとPhotoshopのような連携を複数のソフトでできるのです。
なのでPhoto ExpressViewerで選んで、それぞれの必要なソフトに転送すればスムーズに作業ができます。特に複数のカメラメーカーを使い分けている人には便利なはず。Photo ExpressViewerがハブになってくれるのです。これだけでも便利!
キーボードショートカットを利用する
Photo ExpressViewerはキーボードショートカットの設定がしやすくなっているので、上記の登録ソフトへ転送することも簡単に設定できます。
どのキーがすでに設定されているか一目で分かるので、とても設定しやすいです。
ワタシはPhotoshopへの転送に [Ctrl+Shift+P]を、SILKYPIXは[Ctrl+Shift+I]を、SIGMA Photo Proは[Ctrl+Shift+S]を登録。
Photo ExpressViewer上でササっと選んで、キーでポンと必要なアプリに渡してRAW現像でき、これが実際のフローでは便利なんですよ~。
もちろん細かいところで気になるとこもあるのでその辺は要望としてメーカーの方に投げてみました。たとえばSILKYPIXと同時起動できないなどです。現像用にSILKYPIXに渡してしまうとPhoto ExpressViewerが閉じ、またPhoto ExpressViewerに戻ろうとするとまた起動する形のため、戻るのが面倒だったり。
まだ出たばかりなのでこれからブラッシュアップされていくでしょう。とりあえず動作がおかしくなるようなバグは今のところないですね。
ということで、簡単に一部の機能を紹介しましたけど、上記だけでも使う意味があると思いますし、値段も安いので皆さんもぜひ!
そして市川ソフトウェアラボラトリーさん、Mac版をぜひ!ぜひ!(←自分のノートが今はMacBook Proだからしつこい:笑 )
↓ 詳細は以下のリンクからどうぞ(アフィリンクではありません)
また、気になる部分が修正され、その補足も交えた動画を以下で公開しています。
↓ぜひご覧ください!